●英名:Tarragon
●和名:エストラゴン、タラゴン
●学名:Artemisia dracunculus L.
●科名:キク科の多年生草本
●原産地:南ロシア、西アジアから東ヨーロッパ一帯
●主産地:フランス、オランダ、アメリカ、ドイツ、スペインなど
エストラゴンの原産は南ロシア、西アジアから東ヨーロッパ一帯で、キク科の多年草である。欧米では広く利用されており、特にフランスでは「食通のハーブ」と呼ばれている。日本の香草である「よもぎ」の近縁種である。ちなみに、エストラゴンはフランス名で、タラゴンは英名である。
古代ギリシア時代から用いられてきたが、当時は薬草として利用されており、スパイスとして使用されるようになったのは中世以降である。
エストラゴンの栽培品種は、フレンチエストラゴンとロシアンエストラゴンに大別されるが、スパイスとしては香りの強いフレンチエストラゴンの方が評価が高い。しかし、同じフレンチエストラゴンでも、フランス産とドイツ産では、香味や性状がかなり異なってくる。同一条件で栽培したとしても、産地によって香味などが異なるという、難しい一面をもっている。
■エストラゴンには、アニス様の甘くやわらかな芳香と、わずかな苦味がある。
■エストラゴンのアニス様の芳香成分は、開花直前に最も多く含まれる。この時期に収穫された葉が、最も評価が高い。
■ロシアンエストラゴンはアニス様の芳香成分がなく、全体的に香味が弱い。
■主に葉を生食する。ピクルスやマリネによく利用されている。
■ガーニッシュ(飾り薬味)としても広く用いられている。
■バターやクリームなどを使った料理にも利用されている。
■フランスでは、エストラゴンビネガーがよく用いられている。白ワインビネガーにエストラゴンの若葉を2〜3ヵ月漬け込むだけでよいので、家庭でも簡単に作ることができる。ドレッシングやソース、マヨネーズなどを作る際に用いるとよい。市販もされているので、それを用いてもよい。
食欲増進、健胃、整腸、痛風、リウマチ、鎮痛、心臓や肝臓の増強などに効果があるといわれている。
■栽培は、挿し木か株分けで行う。種子でも栽培できるが、市販されている種子にフレンチエストラゴンはなく、全てロシアンエストラゴンとなる。
■エストラゴンの栽培は比較的簡単である。温暖な地域で日当たりと水はけがよく、土質の軽い場所を好む。厳寒と多湿には弱いため注意する。寒い地方の冬は、根を保護するための施しをする。
■植えつけは4〜5月頃行い、収穫は芳香成分を最も多く含む開花直前に行う。
■多年草ではあるが、強い芳香を楽しむためには、3〜4年ごとに再び挿し木や株分けをして一新するとよい。